3人・5人のCRM見積比較:年払い基本料と未確認費用を分けて計算する
PipedriveとCloseを、3人のメール営業・5人の自動フォローという条件で比較。年払い月換算、初回支払、最低席数、通話料を分け、unknownをゼロにしないPython計算例と見積受入表を用意しました。
3〜5人の営業チームでCRMを選ぶとき、料金表の「月額」だけを並べても、初回の支払額や必要な機能は揃いません。年払いを月換算した表示、毎月払い、追加したままの席、通話の従量費を別々に見る必要があります。
この記事は見積を受け取る前に、比較する条件と未確認欄を作るための資料です。PipedriveとCloseの公開基本料を使い、3人と5人の架空条件で計算しました。最低席数や同等機能などに未確認項目が残るため、総額・最安製品・ROIの判定には使いません。
価格の入力を確認したのは2026年10月11日、公開前の再確認は10月12日です。表示通貨はUSD。日本向けの契約見積や円換算額ではなく、税・移行作業・既存メール環境の費用も含まない条件付き基本料です。実アカウントの機能試験や契約操作は行っていません。
比較条件を先に固定する
次の2条件を置きます。どちらも1組織、全員が通常の利用者、既存のメールアカウントを使い、通話・SMS・追加AI利用・任意アドオンは今回の条件から外します。「実際にも追加費用がない」という意味ではありません。
- A:3人のメール営業。メール同期と追跡を使い、フォローは手動。
- B:5人の自動フォロー。Aに加え、フォローのワークフローを使う。
公式Pipedrive料金表のGrowthは、年払いで1席あたり月換算$39、年額$468です。メール同期・追跡と自動化が掲載されています。取得できた料金表示から月払い額は確定できなかったため、ここではunknownとします。
公式Close料金表では、Essentialsは月払い$49/年払い月換算$35、Growthは$109/$99です。Essentialsにワークフローは含まれず、Growthに掲載されています。Soloは1人に限定されるため、今回のチーム条件には使いません。
この機能名の対応だけで同等とは判断できません。送信上限、トリガー、分岐、必要な権限、利用中のメールとの連携を実際の要件に当てはめる作業が残ります。
基本料だけを計算した結果
以下は「指定席数が契約上認められる」と仮定した計算です。両社の対象プランの最低有料席数を今回の資料で明示確認できていないため、実際の請求額として確定しないでください。表は横にスクロールできます。
| 条件 | 計算対象 | 年払いの月換算基本料 | 年払いの初回基本料 | 月払いの基本料 | 月払いを12回続けた計算値 |
|---|---|---|---|---|---|
| A・3人 | Pipedrive Growth | $117 | $1,404 | unknown | unknown |
| A・3人 | Close Essentials | $105 | $1,260 | $147 | $1,764 |
| B・5人 | Pipedrive Growth | $195 | $2,340 | unknown | unknown |
| B・5人 | Close Growth | $495 | $5,940 | $545 | $6,540 |
月払いを12回続けた欄は、同じ単価が続くという算術例です。年間契約の見積や将来の価格保証ではありません。数字の差を、同等サービスの節約額と読み替えることもできません。
Pipedriveの課金説明では、割り当て済みかどうかにかかわらず購入した席に課金されます。3人でも4席を保持する条件なら、Growthの年払い基本料は 4 × 468 = 1,872 ドルです。人数と請求席数を同じ欄にしないことが、見積受入の最初のチェックになります。
通話を加える条件は、別の見積にする
C:5人、番号5つ、月1,000回の発信が各70秒、パワーダイヤラーが必要という条件も用意しました。ただし発信元・宛先の国と番号種別が未指定なので、通話単価はunknownです。
Closeの従量課金説明では、通話は1通話ごとに分単位へ切り上げられ、料金もセント単位で切り上げられます。この条件の課金対象時間は 1,000 × 2 = 2,000分。合計70,000秒だけを60で割る計算とは異なります。番号レンタルは別で、国や番号種別によって料金が変わります。
Close Growthにはパワーダイヤラーの記載がありますが、利用料を含めた総額はまだ算出できません。Pipedrive Growthの基本料だけで同じ通話要件を満たすと確認したわけでもありません。利用する連携製品・その料金・機能を別途確認するまで、Cの製品間比較は保留です。
unknownを残す小さな計算コード
次のコードは購入操作をせず、入力した基本料だけを計算します。None は未確認です。総額を求める関数ではありません。Python標準ライブラリだけで動きます。
quote_check.py として保存し、python3 quote_check.py を実行してください。
from decimal import Decimal
from math import ceil
def base_quote(rate, seats, annual):
if type(seats) is not int or seats < 1:
raise ValueError("seats must be a positive integer")
if rate is None:
return None
monthly = Decimal(rate) * seats
return {
"monthly_equivalent": str(monthly),
"first_payment": str(monthly * (12 if annual else 1)),
"twelve_month_arithmetic": str(monthly * 12),
}
assert base_quote("39", 3, True)["first_payment"] == "1404"
assert base_quote("35", 3, True)["first_payment"] == "1260"
assert base_quote("39", 5, True)["first_payment"] == "2340"
assert base_quote("99", 5, True)["first_payment"] == "5940"
assert base_quote("49", 3, False)["first_payment"] == "147"
assert base_quote(None, 3, False) is None
assert sum(ceil(seconds / 60) for seconds in [70] * 1000) == 2000
print("7 checks passed; base arithmetic only")
10月11日の準備検証では、人数・請求席数の不整合、Soloへの複数人入力、必要ワークフローがないプラン、未知の月払い額などを含む別の計算ハーネスで10テストを通しました。上の短縮版はその全機能を備えていません。最低席数や機能適合を自動で確認しないので、次の表と一緒に使います。
条件Bの機能適合を確認する:記入用CSV
2026年10月15日追記。 「5人で自動フォローを使う」という条件を、購入前に確認できる10項目へ分けました。公式資料の照合であり、実アカウントの製品試用・自動送信・個別見積の取得は行っていません。料金表の計算結果や最低有料席数の未確認は、そのまま残ります。
CRM購入前確認表をダウンロード(CSV・10項目)CSVは架空条件と公開仕様だけで作成しています。「購入者の回答・担当・確認日」欄に、自社の必要条件と確認結果を記入してください。顧客名・メールアドレス・秘密情報を記入する必要はありません。ダウンロードだけで契約やメール送信は始まりません。
1. 席数と会社全体の上限を分ける
Pipedriveの自動化上限(資料更新日:2026年10月12日)では、Growthの有効な自動化は会社全体で50本、1本あたりのif/elseは3個です。5席だから250本になる、とは読みません。
たとえば「同時に51本」「1本に4個のif/else」が必須なら、この文書上のGrowth上限には収まりません。不要な処理を整理できるか、別の構成・プランの条件を確認する必要があります。これは架空要件の照合であり、上位プランの購入推奨や実動作の検証結果ではありません。
2. 登録件数は、機能・経路・対象を指定して確認する
同じ自動化上限資料にはSequencesの上限が100 deals/contactsと記載され、Sequencesの説明(資料更新日:2026年10月12日)には、1シーケンスへ500 deals/leadsを追加できると記載されています。
対象の呼び方や機能の文脈が異なるため、ここでは一方を採用して「200件に対応」とは断定しません。直接登録か自動化経由か、deal・lead・contactのどれか、どの上限が適用されるかを確認表に残してください。必要な経路の根拠が揃うまで、この項目は未確認です。
3. 自動送信の権限・停止・時刻を確認する
PipedriveのSequences資料は、利用者・シーケンスごとの自動送信承認を説明しています。席を購入しただけで全担当者が自動送信できるとは判断しません。
CloseのWorkflows資料では、対象はGrowthとScaleです。次の条件も確認してください。
- 送信者:代理送信する担当者のSend As承認が必要です。
- 返信後の停止:正しいRecipientと有効な受信メールGoalを設定し、返信後に後続処理が止まることを受入条件にします。Goal Metは有料購入の証明ではありません。
- 送信時刻:delayは週末も含み、実際の送信はCommunication Windowにも依存します。「24時間後」と「翌営業日」を同じ条件にしないでください。
Close料金表ではEssentialsにWorkflowsは含まれません。ただし、条件Aのように手動フォローで足りる場合まで上位プランを自動的に選ぶ必要はありません。
4資料を確認した日は2026年10月15日(日本時間)です。Closeの2ページは取得本文で更新日を確認できなかったため、確認日を更新日として扱いません。既存契約・地域・将来の仕様が同じという保証もありません。
見積を受け入れる条件は、必要な件数・分岐・送信者・停止条件・時刻と、その根拠が埋まることです。CSVの未確認欄が残る間は、同等機能・総額の安さ・売上効果を結論にしないでください。
見積を承認する前の受入表
| 確認項目 | 埋める内容 | 埋まらない場合 |
|---|---|---|
| 人数と請求席数 | 管理者、通常利用者、未使用席、最低有料席 | 基本料も条件付きのまま |
| 支払周期 | 毎月払いか年払いか、初回請求額、契約期間 | 月換算額で稟議しない |
| 必須機能 | 必要な同期、分岐、送信量、権限を具体的操作で確認 | 同等機能と呼ばない |
| 追加費用 | 通話経路、番号、SMS、必要アドオン、AI利用 | 総額を出さない |
| 移行と運用 | データ整備、教育、保守の担当と見積 | 作業費ゼロにしない |
| 税・地域 | 自社の請求地域、通貨、税、為替手数料 | USD表示を支払額にしない |
次に進む条件は「安そう」ではなく、この表の必須欄が説明できることです。 AまたはBが自社に近ければ、上の公式料金ページで請求周期を確認し、未確認欄を含めた見積・機能確認へ進んでください。必須費用や機能が埋まらない間は、購入判断を保留します。
乗換えも必要なら、費用とは別にCSV取込の受入チェックで移行の合格条件を決めてください。基本料が計算できても、移行や日々の運用が成立するとは限りません。